人はパンだけで生きるのではない
仕事や、人間らしい「生」の根本を発見した記録
500円+税
クリスチャンでもないのに、祈りに応えがあることを体験したことから、キリストを信じました。信仰抜きに、父の仕事(会社に年何十億を稼がせた)の達成はあり得ませんでした。それは別段、仕事の中でいうようなことではない。父個人の信念だったわけです。今は退職して何年も経っていますから、その信念、父の真実の心を公にしてもかまわないでしょう。
祈っていたらこんな風に答えて下さったという体験が記されているのがわくわくします。
スクリュー圧縮機(コンプレッサー)開発・製造の、技術的な内容に立ち入った記述の部分も楽しく分かりやすく「プロジェクトX」のような雰囲気になっています。
生き生きした軽妙な筆致で描いています。仕事現役世代方々に読んで欲しい。
退職何十年、仕事や立場もなくなった今も、同じ父なる神に祈ることが「一人の人間として生きる使命」を支え、人として輝いて生きている証しともなっています。高齢化社会を迎えた日本に、大きなヒントになる話と思います。
子ども時代、水害で家が財産を失い、大きな苦労をするが、中卒で養成工として入社し、神戸製鋼の一部門(スクリュー圧縮機)を担う現場の立役者となりました。人生の試練への対処、人生の導きという問題も考えさせられます。
全くキリスト教の背景のない生まれ育ちだが、仕事の現役の真っ最中に求道、イエス様を救い主として信じました。退職に至るまで、毎日祈る信仰が、現実の仕事の支えとなり大きな成果を挙げたのです。
著者が、自分の父親の物語を証しとして記すという、珍しいかたちの証しです。たいへん読みやすいものです。ぜひご一読ください。
<目次>
息子が記す父の半生記
山の中の一軒家と台風
終戦直後に襲った枕崎台風
神さま助けて! 少年の祈り
中卒で養成工として神戸製鋼に
人はパンだけで生きるのではない!
定時制高校で文化にあこがれ
スクリュー圧縮機との出会い
一筋縄ではいかなかった製品化
平凡な父がよくやった
連れ合いがクリスチャンに
祈りを試してみた
「今日行くから」と社長来訪を予告
ものごとの壁を突破する祈り
新書サイズ 44ページ
著者:三浦三千春
2021/07/31 初版発行